アーティスト鷺森アグリ氏のアート作品『MMMME』
印刷物製作にTabbyPrintが採用
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エレファンテック株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:清水信哉、以下「エレファンテック」)は、「世界に1つしかない個体識別模様」をインクジェットプリンターで印刷する技術「TabbyPrint」(*1)の市場検証活動において、アーティスト鷺森アグリ氏のアート作品『MMMME』の印刷物の製作に、本技術を採用いただきました。このプロジェクトにより、世界で初めてTabbyPrintを施した印刷物が製作され、展示・販売されます。この印刷物は、NFTをMint(*2)したデジタルアートから印刷され、TabbyPrint適用部の撮影画像を保存しそれと見比べることにより、複製することが困難な唯一無二の印刷物と認証できます。
TabbyPrintは、印刷物に極めて複製困難な唯一性を保証するマークが付与することで、ユーザーに唯一無二の印刷物が得られた納得感を提供することに貢献できます。
本作品の印刷につきましては、株式会社小森コーポレーション様からテクニカルサポートを受けて製作されました。
(*1)インクジェットでインク液滴の着弾位置のミクロなランダム性を増幅することで、一つのデータから印刷された同じ模様であっても、完全に同じ着弾位置の再現が極めて困難なように印刷する技術
(*2)Mintとは、NFTを新たに作り出すことで、英語の「Minting(鋳造する)」を語源とする言葉
TabbyPrintが施されたアート作品『MMMME』の写真を示します。
猫の目(右側写真)に十字のデザインで印刷されたTabbyPrintは、極めて複製が困難な唯一性を保証できるマークとして、ユーザーの所有体験向上に貢献できます。
NFTによってデジタルデータの唯一性が担保されるようになりつつある中で、そのデジタルデータから現実世界に出力された印刷物の、唯一性を担保する手段の改善が必要とされています。
例えば、QRコードであれば複数のものに同じリンクを印刷可能だったり、RFタグであれば作品と分離することが容易な場合があります。TabbyPrintが印刷時に施されることにより、印刷物は極めて複製困難な唯一性が確認できる「指紋」を持つことができます。さらに、TabbyPrint適用部の撮影画像(指紋画像)をブロックチェーン上のNFTアートと紐づけることで、ユーザーの所有体験の向上に貢献できると考えています。
今後の展開として、例えば、印刷物の「指紋」をユーザー自身が簡単に確認できるような、スマートフォンを用いた認証システムを開発することで、ユーザーの所有体験のさらなる向上が可能であると考えています。
一つのデータから出力された印刷模様であっても、インク液滴の着弾位置にミクロなランダム性を持たせることで、極めて複製困難な唯一性が保証できるIDとして識別できます。
私たちは物理的な作品と仮想空間上の作品を制作していきます。
第一弾としてNFTアートと、TabbyPrintという新しい特許技術を用いて印刷した作品を発表します。
TabbyPrintとは「世界に1つしかない個体識別模様」をインクジェットプリンターで印刷する技術です。
猫の模様(Tabby)も1匹ずつ唯一無二の個性があり、TabbyPrintとの重なりを感じ採用致しました。
作品は”MMMME”(*3)というchimera girlです、ME(め) と読みます。
MMMMEはユニークな毛並みと、4つの目と、それぞれの個性を持っています。
MMMMEは鏡を介して現実世界と仮想世界を行き来しています。
(*3)アート作品『MMMME』リンク
・http://www.mmmme.me/
・https://twitter.com/MMMME_MMMME
・https://www.instagram.com/mmmme_mmmme/
鷺森アグリ氏のコメント
TabbyPrintを採用することで、NFTアートがブロックチェーンによりそれぞれの個性を有したように、NFTアートを印刷した作品にもオリジナルであることが証明できます。
今まで複製として認識されていたインクジェットプリントも、オリジナルの価値を保有できます。TabbyPrintの魅力は真贋判定だけではなく、偶然性のインクの着弾を人間がコントロール不可である点です。人間がコントロール不可であることは生命の誕生のように感じたので、作品に命を吹き込むように目の中にTabbyPrintを入れています。売り上げはMMMMEにとってのクリエイションの源になった猫達へ、保護猫団体への寄付などの還元もしていきます。
株式会社小森コーポレーション様のコメント
弊社は銀行券印刷機製造及び販売を通じて、世界の銀行券偽造防止技術の向上に寄与しております。また、弊社でも取組中のデジタル印刷の技術は日々、技術発展が進んでおります。このような状況から、デジタル印刷技術を用いた、偽造防止技術の確立は、大きな技術革新の一つと捉え、その可能性を検討してまいりました。そんな中、この度、エレファンテック株式会社様、鷺森様と共に、将来の偽造防止技術となりえるTabbyPrintを施したMMMMEの発表ができることを、とても嬉しく思っております。弊社としては、本取組みを通じて、デジタルセキュリティ印刷の可能性を追求拡大し、アナログとデジタルを融合させた、将来の偽造防止技術の進化に貢献していきたいと考えております。
弊社担当のコメント
本技術はインクジェット印刷の価値をより高いものに再定義できる可能性を秘めていると考えています。世の中に、この印刷技術の真価を問う活動として、素晴らしいアーティスト様と一緒に活動できたことを嬉しく思います。今後、TabbyPrintはアート作品のみならず、産業用途の需要にもフォーカスを当て、市場検証を進めていきたいと考えております。
会社概要
会社名 | エレファンテック株式会社 |
設立 | 2014年1月 |
本社所在地 | 104-0032 東京都中央区八丁堀四丁目3番8号 |
代表 | 代表取締役社長 清水 信哉 |
資本金 | 1,178百万円 |
従業員数 | 83名 |
事業内容 | プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発、製造サービス提供 |
2022年11月1日現在
エレファンテック株式会社 広報担当
pr@elephantech.co.jp