【インク吐出評価サービス ブログ : 1】インクジェット特性と評価

  • この記事は最終更新日より2年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。

エレファンテックではインクジェットを活用した製造プロセスにてFPC P-Flex®の量産化を進めています。インクジェットは必要なところに必要な分だけ配置することが可能で、環境にやさしく、デジタル的で造形自由度が高いのが特長です。つまり、アディティブマニュファクチャリングの工法としても、インクジェットは非常に相性が良く、様々な分野で活用が進んでいます。

インクジェットは非接触でインクを飛翔させ、所定の位置に着弾させ、描画する技術です。液体をある決まったサイズに分離し、飛翔させ、高精度に配置するには、インクジェットに適した液体特性を有してなければなりません。
一方で、インクジェットは非常に微小で高速に挙動するため、その特性を正しく高精度に計測する装置がないと言われており、インクジェット現象を正確に評価するためにはインクジェットヘッドを用いて実際に吐出させる方法が確実と考えられます。

そこで、エレファンテックとしてはエプソンの高性能で実績の豊富なPrecisionCoreヘッドを用い、インクジェット特性を下記の試験項目で評価するサービスを立ち上げました。

試験項目 項目の解説
初期充填性 インクジェットノズルへのインク充填特性を評価します。主に流体としての特性が良好か判断します。
間欠安定性 間欠吐出を行った場合の安定性を評価します。主にインク吐出安定性、乾燥耐性の評価になります。
液滴重量追従性 電圧変化に対し液滴重量が追従するか評価します。追従性が高い方が細かい制御が可能になります。
飛行速度追従性 電圧変化に対し飛行速度が追従するか評価します。高速に飛行できれば着弾位置が安定し、高精度描画が可能になります。
周波数特性 高周波数での印刷適性を評価します。印刷スループットをどこまで上げられるか判断できます。