エレファンテック、新型インクジェット印刷装置
「ELP04 PILOT 600R」初号機を販売
エレファンテック株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:清水信哉、以下「エレファンテック」)は、産業用インクジェット印刷装置「ELP04」シリーズの最新モデルである「ELP04 PILOT 600R」の初号機を国内プリント基板(PCB)メーカー向けに販売しました。
インクジェット印刷装置「ELP04 PILOT 600R」インクジェット印刷装置「ELP04 PILOT 600R」は、当社独自の低環境負荷技術SustainaCircuitsを構成する中核装置です。
本装置は、銅ナノ粒子インクを基材に直接印刷することで、汎用多層基板に必要な配線形成用の導電性シード層およびスルーホール(PTH)内部の導電性シード層を形成します。さらに、ブラインドビア形成や均一な導電薄膜形成にも対応しており、幅広い用途での活用が可能です。
今回の販売は、エレファンテック、住商グローバルエレクトロニクス株式会社(注1)、および本装置の導入先となる国内大手プリント基板メーカーの三者による共同開発契約に基づき実施されました。本共同開発では、同メーカーの生産拠点に本装置を設置し、エレファンテックのSustainaCircuits技術を多層基板の量産工程に適用するための開発を推進します。
エレファンテックは、2024年12月にSustainaCircuitsによる汎用多層基板の開発に成功して以来、エレクトロニクス産業における低環境負荷技術の実用化と普及に取り組んできました。
今回の「ELP04 PILOT 600R」初号機の販売により、エレファンテックの汎用多層基板向け製造装置が初めて PCB メーカーに設置されることとなり、SustainaCircuits 製法の量産適用に向けた検討が、実際の製造現場で進められていくことになります。エレファンテックでは本件を、本技術の PCB 産業における普及に向けた重要なマイルストーンと位置付けています。
ELP04シリーズについて
ELP04シリーズは、エプソン社製の最先端インクジェットヘッドを搭載し、小型化が進む電子機器に対応した微細導電配線の形成を実現する産業用印刷装置です。
エレファンテックは、用途や生産規模に応じた複数モデルの展開を計画しています。
| モデル | ELP04 PILOT 600R | ELP04 RS | ELP04 RF |
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| 製品イメージ |
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| ステータス | 販売中 | 2026 年発売予定 | 開発中 |
| 用途 | 量産および研究開発・試作 | 大規模製造向け高生産性モデル | 超高スループットモデル |
| 特長 | 1ヘッドによる逐次印刷 | 複数ヘッドによる全面同時印刷 | デュアルステージ構成により印刷と検査を並行実行し待機時間を最小限に抑制 |
SustainaCircuits について
SustainaCircuitsは、当社独自の低環境負荷プリント基板製造技術です。
従来のサブトラクティブ製法とは異なり、必要な箇所にのみ金属を印刷するアディティブ製法を採用することで、大幅な省資源化を実現します。
本技術は、高精度インクジェット印刷装置(ELP04シリーズ)、銅ナノ粒子インク、ならびに最適化されたプロセスを垂直統合したソリューションです。主要工程のみを置き換える方式のため、既存の基板製造ラインにも導入しやすい特長を備えています。

SustainaCircuits 製造プロセス
(注1) 住商グローバルエレクトロニクス株式会社(旧社名:株式会社スミトロニクス)は、エレファンテック株式会社が2019年に出資を受け、 戦略的業務提携を行っている住友商事のグループ会社で、電子部品の調達から完成品の製造までを一貫して手掛けるEMS(電子機器製造受託サービス)企業です。
会社概要
| 会社名 | エレファンテック株式会社 |
| 設立 | 2014年1月 |
| 本社所在地 | 104-0032 東京都中央区八丁堀四丁目3番8号 |
| 代表 | 清水 信哉 代表取締役社長 / CEO / Founder |
| 事業内容 | 製造装置・材料製造販売、プリント基板の製造販売 |
| URL | https://elephantech.com/ |
エレファンテック株式会社 広報担当 pr@elephantech.co.jp