AI技術を用いた高精度インクジェット製造技術NeuralJet™を発表

NeuralJet™は、高度な制御技術とAI技術によって実現した、高精度インクジェット製造技術です。印刷動作の誤差、ノズル個性、ヘッド組立誤差、ノズル状態変化など多数の誤差要素を個別にモデル化せず、全て単一のAIのモデルによって吸収させることで、汎用ピエゾチップを用いながら高精度な吐出を実現し、量産普及に適した技術構成を実現しました。

エレファンテックは、当該技術を用いたプリント基板(PCB)の量産を2025年からスタートすると共に、半導体後工程やディスプレイなどPCB以外の用途にも展開していきます。

■特長1:汎用ピエゾチップを用いた超高精度インクジェット塗布技術

汎用ピエゾチップを用いた独自印刷機で、「平均着弾位置誤差2µm以下※1」「20µmの液滴を40µmの溝や井戸に100%着弾※2」など、極めて高い印刷精度を実現しました。

■特長2:ローカルの計算資源で動作する、統合された独自AIモデル

個別の誤差をモデル化して解決するのではなく、独自開発した統合AIモデルが全ての種類の誤差をモデル化して吸収します。MEMSプロセスのばらつきや組付けばらつきなどもAIが学習して補正することで高い精度を実現しつつ、かつローカルの計算資源で動作する軽量なモデルを構築しました※3

■特長3:AIがモデル化しやすいように最適化された流体制御と機械制御

これまでのパラダイムである「絶対的精度が出るように」ではなく、「AIがモデル化しやすいように」最適化された流体制御と機械制御によって、軽量なモデルで高い精度を実現しました。

■特長4:量産経験に裏打ちされた、実戦的な製造システム

世界で唯一※4、インクジェット金属ナノ粒子インク印刷によるPCBの量産を行っている経験を活かし、量産現場で使える実戦的な製造システムを構築しました。

※1: 80mm角ワーク内にランダムに配置した643点の液滴に対し、計測された座標と目標座標の平均着弾誤差が1.74µm(学習には用いていないバリデーションセット)。
※2: 4.8pL液滴を 、40µm幅の溝に2596点吐出し、溝外への付着なし。
※3: 装置規模に対応したGPU等が必要
※4: エレファンテック調べ、発表日時点。

詳しくはこちら(PDF)をご参照下さい。

今後の展開とお問い合わせ先

本技術は試作から量産まで完全にスケーラブルで、既に開発用装置NeuralJet™ Lが当社ラボで稼働しており、2025年4月より量産用装置NeuralJet™ Pが稼働予定です。さらに並行して、半導体後工程やディスプレイなど本技術を用いたカスタム製造プロセスの開発も行ってまいりますので、ご興味をお持ち頂けましたら当社ソリューション営業部までお問い合わせ下さい。

会社概要

会社名 エレファンテック株式会社
設立 2014年1月
本社所在地 104-0032 東京都中央区八丁堀四丁目3番8号
代表 代表取締役社長 清水 信哉
事業内容 プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発、および電子部品の製造販売
URL https://elephantech.com
本件に関するお問い合わせ先

技術・活用等について ソリューション営業部 sales-solution-unit@elephantech.co.jp
発表・取材等について 広報担当 pr@elephantech.co.jp