エレファンテック、環境負荷とコストを大幅削減する SustainaCircuits® FPCの対応銅膜厚を、1µm未満・100µm超まで拡大し、「薄膜FPC」「厚膜FPC」の量産供給を開始
- エレファンテックは、独自製法によるプリント基板「SustainaCircuits®」のラインナップを拡充。
銅膜厚1µm未満の「薄膜FPC」と、銅膜厚100µm超の「厚膜FPC」の量産供給を開始。 - インクジェット技術とめっき技術の融合により、環境負荷低減(銅使用量70-80%削減)とコスト削減を両立。
特に厚膜FPCでは高いコストメリットを実現。 - 厚膜FPCはパワーエレクトロニクス分野(自動車、産業機器等)を主とした大電流用途での需要に対応し、既に複数アプリケーションでの量産導入検討が進行中。
- 本量産開始に当たっては、新開発プライマーによるインクジェット印刷での精細なパターン描画性と高い密着性の両立が重要な役割を果たした。

エレファンテックは、「SustainaCircuits®」の量産供給を2020年より行っています。これまで銅膜厚3~12µmのFPC製品を提供してきましたが、市場からの多様な要求に応えるため、継続して技術開発を進め対応銅膜厚範囲を大幅に拡大しました。

なお、今回の銅膜厚対応範囲拡大に当たっては、材料・プロセスの両面における開発成功により実現しました。材料面では、インクジェットでの精密な描画性を維持しつつ、従来よりも高い密着強度を実現する新しいプライマーの開発に成功しております。


プライマー開発の成功により、従来の25µmポリイミド基材に加えて、12.5µmポリイミド基材への対応が可能となり、薄膜化に成功しました。既に開発品として供給を開始しています。
プロセス面では、特に厚膜FPCの実現において、当社のリジッド多層基板開発でも適用した独自の電気めっき技術を応用しました。「SustainaCircuits®」は必要な部分にのみ銅を積層するアディティブ法であるため、不要な銅箔をエッチングで除去する従来のサブトラクティブ法と比較し、銅膜厚が厚くなるほど、材料削減効果によるコストメリットが顕著になります。
一般的に流通量の多い18µm、35µmの銅膜厚への対応はもちろん、流通量が少なく材料が確保しづらい35µmを超える厚みにも、任意の膜厚で柔軟に対応することが可能です。現在、銅膜厚100µm級まで量産供給が可能であり、開発品としては200µm級まで対応が可能です。

この厚膜FPC技術は、自動車や産業機器などのパワーエレクトロニクス分野、ハーネスの置き換えや大電流が求められるバッテリー用途などにおいて、環境負荷低減とコストダウンの両立を実現するものであり、既に従来の両面FPCからの切り替え需要を受けて、具体的な案件が進行しています。
薄膜FPCおよび厚膜FPCについてご興味をお持ち頂けましたら、FPC 製造事業本部 営業部までお問い合わせください。当社はこれらの製品供給を通じて、持続可能な社会、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
会社概要
会社名 | エレファンテック株式会社 |
設立 | 2014年1月 |
本社所在地 | 104-0032 東京都中央区八丁堀四丁目3番8号 |
代表 | 代表取締役社長 清水 信哉 |
事業内容 | プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発、および電子部品の製造販売 |
URL | https://elephantech.com |
発表・取材等について 広報担当 pr@elephantech.co.jp
エレファンテックは、「新しいものづくりの力で、持続可能な世界を作る」というミッションのもと、金属インクジェット印刷技術「SustainaCircuits®」により、電子回路基板(PCB)産業に変革をもたらすスタートアップです。
独自技術「SustainaCircuits®」は、従来のサブトラクティブ法と比較して、CO2排出量を75%、水使用量を95%、銅使用量を70%削減。環境負荷の大幅な低減を実現しました。
エレファンテックは、この革新的な技術をグローバルスタンダードとすることを目指し、持続可能な社会の実現に貢献します。