【フレキシブル基板にチャレンジ】シリーズ とは
エレファンテック技術ブログ新企画、東工大の学生が初めてフレキシブル基板を使って、実際に電子工作する試行錯誤のレポートをお届けします。
いろいろ新シリーズが出現中しています。そのひとつとしてリフロー編のスタートです。よろしくお願いします!
挨拶
皆さんおはようございます。平野です。
今回は前回elecrowで発注したステンシルを用いて、卓上リフロー炉でリフローしてみた時のことを書いていきます。
前回↓
前回までのあらすじ
elephantechで卓上リフロー炉が使えるようになったので、喜び勇んでelecrowにステンシルを発注しましたとさ。
愛すべき卓上リフロー炉↓
届いたステンシル↓
みんなステンシルは持ったか!!!行くぞ!!!
いざリフロー
さあリフローのお時間です。ちなみに断っておきますが私はリフロー初心者です。もし下手くそでも、というかど下手くそなんですが平にご容赦を…
さて、今回はんだ付けをするのはこのelephantechのサンプル基板。
乗っている部品は主にマイコン、チップ部品です。この中で一番難易度が高そうなのはやはりマイコンですね。
クリームはんだを盛る
さっそく、前回発注したステンシルを使ってクリームはんだを盛っていきます。
まず最初の難関は、位置合わせです。
基板のパッドとステンシルの穴の位置を手動で合わせます。
はい。まさかの手動です。
機械で自動化したリフローに用いるステンシルには位置合わせ用の穴とかついているらしいですが、今回はそんなものはありません。
温かみのある手作業です!!
…いずれ治具か何か作って簡単に位置合わせできるようにしたいですね…というかそれが最終目標です。
位置合わせが終わったら、クリームはんだを塗ります。
(※ちなみにここで手を滑らせるとステンシルの位置がずれて泣くことになる。泣いた。)
これは社員さんが実演してくださったときの動画
結果(マイコンのピン部分の拡大写真)
………微妙〜〜〜〜〜〜!!!!
抵抗の部分は全然okだったのですが、マイコンのピンとピンの間ではんだがブリッジしています。
これではリフロー炉に突っ込んだあともはんだがブリッジしてしまいそうです。
どうしてこんなことになってしまったかというと、基板にステンシルを載せたとき、下の図(かなり大げさに書いた図)のようにステンシルが曲がって浮いてしまうのです。僕の腕が悪いだけかもしれませんが
結果、基板とステンシルの間にはんだが入り込み、必要以上にはんだがもられてしまうというわけです。
多分工夫次第でいくらでも解決できるのですが、とりあえず今回はこのままリフロー炉に突っ込んでみようと思います。どのくらいブリッジするのかも気になるので…
ちなみに、今回クリームはんだを伸ばすのに使ったヘラは近くにあったガラスエポキシ板です。
ヘラには何を使うのが良いのかという点については議論が尽きないらしいので、ヘラによる違いもそのうち調べてみたいですね。(社員さんに教わったところによると、一説では薄いステンレス板や、プリペイドカードなどで使われるPETカードが結構いい感じらしいです。そうなんですか?)
リフロー炉に突っ込む
突っ込むぞ!!!掴まれ!!!
突っ込みました
フレキ用の温度設定はすでに社員さんが済ませてくれていたため、本当に突っ込んで画面をポチポチするだけです。らくちん…
待つこと数分…
できました!
こちらは拡大写真
抵抗はうまくいってますが、マイコンは隣同士のピンがくっついている部分がありますね………
まとめ&感想
リフロー、意外と難しかったです…。
ダメポイントは以下の通り
- ステンシルの固定ができない(手を滑らせて死)
- ステンシルと基板の間に隙間ができる(はんだがブリッジして死)
- 筆者のウデマエが壊滅的(練習します…………)
固定できない問題はちょっと治具でも作らないとどうしようもないので、そのうちどうにかしたいですね…。
しかし、基板とステンシルの間に隙間ができる問題はちょっとした工夫で解消できるので近いうちにリベンジしたいと思います。あとクリームはんだ盛る作業とかもうちょい練習します……
今回はここまでです。ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
おまけ
[図1] ブリッジしたピンを温かみのある手作業で直す人
リフローした意味…………………