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「技術情報」の記事

Elephantech の製造や開発などの技術情報を中心にいろいろな角度から情報を発信します。

Nature Architects

【AMC インタビュー :2】Nature Architects 大嶋さんに伺う、AMC への期待 (前編)

AMCへの期待について、各方面で活躍されていらっしゃる方にホットなお話しを伺うインタビューシリーズです。 第二回目のゲストはNature Architects 代表取締役 / CEOの大嶋 泰介さんです。 今回は、Additive Manufacturingの「ハマる」ポイントやAdditive Manufacturingが未来を作るために乗り越える壁とは何だろうかということを中心にお話を伺いました。 大嶋 泰介さん Nature Architects 代表取締役 / CEO 東京大学総合文化研究科広域科学専攻広域システム科学系博士課程単位取得退学。独立行政法人日本学術振興会特別研究員(DC1)、筑波大学非常勤研究員などを経て、2017年5月にNature Architectsを創業。メカニカル・メタマテリアル、コンピュテーショナルデザイン、デジタルファブリケーションの研究と、物質の弾力や変形を計算し、幾何構造によって自在に設計・製作・制御するための技術開発に従事する。独立行政法人情報処理推進機構より未踏スーパークリエータ、総務省より異能ベーションプログラム認定。 Nature Arc […]

フレキシブル基板

【フレキシブル基板にチャレンジ!】浸水センサー編[3]:フレキシブル基板でセンサーを作ろう

【フレキシブル基板にチャレンジ】シリーズ とは エレファンテック技術ブログ新企画、東工大の学生が初めてフレキシブル基板を使って、実際に電子工作する試行錯誤のレポートをお届けしています。 これまでもいろいろなシリーズを展開してきましたが、新シリーズとして浸水センサー編がスタートしました。ご期待ください。 挨拶 こんにちは、平野です。お久しぶりです。このシリーズでは、p-flexを用いて簡単な浸水センサーを制作しています。 前回↓ 【フレキシブル基板にチャレンジ!】浸水センサー編[2]:フレキシブル基板でセンサーを作ろう 前回までのあらすじ 厳重な防水が必要な水中ロボットに搭載できる、浸水を検知するためのセンサーを作りたい!というモチベーションでこの企画は始まったのでした。 (紹介:東京工業大学ロボット技術研究会-アクア研) ここまでの記事では、フレキシブル基板を使えば狭い場所や曲がった接合箇所にもセンサーを這わせることが出来て便利そう!ということで試作品の製作を行っていました。 前回は、浸水しているか否かに応じてデジタル信号を返す回路(と行っても本当に簡単なものです)を組み込んだ新しい基 […]

【IJ実験室 : 紙で折った鶴を自力で飛ばそう!(2) 】

こんにちは!インクジェット実験室担当の田中です。「紙で折った鶴を自力で飛ばそう!」2回目です! 前回はこちら(↓) ▶ 【IJ実験室 : 紙で折った鶴を自力で飛ばそう!(1) 】 前回の予告通り、今回は紙の選定実験の報告です。片っ端から色んな種類の紙に印刷しまくりました! 実験用の紙を選定 ・トイレットペーパー 身近な紙といえば…と考えて、まず思いついたのがトイレットペーパー。ふにゃ ふにゃしているので鶴が折れるのかは微妙ですが…とりあえず印刷だけでもして みたい!となり採用。 ・パルプ紙(クラシアEFハンドタオル) 会社の手洗い場に置いてあったパルプ紙でできたハンドタオル。トイレットペー パーよりはしっかりしているので試しに印刷。 ・溶ける紙(インクジェット対応) 水に濡らすと溶ける紙で、触り心地は書道で使う半紙に近い。パッケージに機密 文書用紙としても使えます。と記載があったので、これに暗号とか描画して最後 は証拠隠滅…とかできたら面白そう。この紙に重ね塗り印刷したら、インクも液 体だから紙が溶けるかな?という興味もある。 水に濡らした感じ ・溶 […]

フレキシブル基板 P-Flex

バイオセンサー製造におけるインクジェットのいいところを考える(3)

エレファンテック杉本です。前回は、インクジェット印刷を用いたセンシング分子の印刷が有利な点、というテーマでお話をしました。 さて今回は引き続き最近の研究などをご紹介したいと思います。 インクジェット製造方法のメリット 最近の研究からも引用しておきましょう。 これは、バイオセンサーではなくスーパーキャパシタの製造方法になっちゃいますが、Zhangら(2019) では、インクジェットによる製造は、高度なパターンと形状の柔軟性を持つスマートエレクトロニクスのスケーラブルな生産のための有望な手段の一つと指摘しています。 このスケーラビリティーというのは、筆者もインクジェットの重要な点だなと思ってます。同じ製造装置をたくさん並べてもいいですし、製造装置のサイズを大きくしてもいいですし、インクジェットヘッドを家庭用プリンターのようにスキャンするタイプから、ラインヘッドと言って、印刷したい横幅いっぱいにインクジェットヘッドが並ぶ用意すると製造速度が飛躍的に向上するという手法もあります。インクジェットは非常にスケーラブルな製造方法なのです。 この論文では、インクジェットはスケーラビリティーに加えて、デ […]

バイオセンサー製造におけるインクジェットのいいところを考える(2)

エレファンテック杉本です。前回は、バイオセンサー製造におけるインクジェットの具体的にいいところを考える、というテーマでお話をしました。 さて今回はひきつづきインクジェットのいいところを最新の論文などを通してご紹介したいと思います。 インクジェットプロセスで機能性タンパク質が壊れないように注意 Liら(2015) でも指摘されているのは、インクジェットのデジタルマニュファクチャリング的要素の恩恵である、オンデマンド製造のメリットです。十分な繰り返し精度と解像度が、センサーのラピッドプロトタイピングに貢献するとしています。また、この論文では前述のWangら(2012)の研究で指摘された、機能性タンパク質のDODのインクジェット印刷における、ピエゾ式とサーマル式どちらが有利かという問題と、インクジェットから高速で吐出されるときの剪断応力でインクに含まれる機能材料が壊れないかという問題に関して一つの視点を提供しています。  まず、サーマル式インクジェットで本当に吐出時の加熱で機能性タンパク質が壊れるのかどうかという点です。著者はケースバイケースで判断すべきという考えを示してます。Viravai […]

バイオセンサー製造におけるインクジェットのいいところを考える(1)

エレファンテック杉本です。前回は、インクジェット印刷は、非接触で印刷できる、デジタルマニュファクチャリング等の特徴があり、機能性タンパク質のインクの印刷にも向いている、というお話をしました。 さて今回は具体的にインクジェットのいいところを考えるというテーマでお話したいと思います。 酵素を印刷するにはインクジェットでやるのが良さそうという見方 バイオセンサーの製造において、使われる道具は様々です。バイオセンサーには、台座となる部分、トランスデューサー、メディエイター、機能性タンパク質、絶縁部、という主だった要素があります。これらをどのような手法で任意の形状に、機能を損なわない形でコストパフォーマンス良く並べるのかを多くの研究者や企業が考え実践しています。その中でもインクジェットが活躍するシーンはどういうところなのか、事例をピックアップしてみました。 少量でも高額な酵素の例 Wangら(2012) の論文では酵素の印刷手法について、シルクスクリーンと比較してインクジェットのメリットを ・高額な酵素インクの無駄が少ない ・印刷精度が高く、その再現性が高い可能性がある ・非接触式の印刷のためコ […]

【インク吐出評価サービス ブログ : 5】インクジェットヘッド方式について

インクジェットの技術は紙への印刷技術として発展してきました。ご存じの方も多いと思いますが、家庭用のプリンタとして普及している方式は、大きく分けて2種類(サーマル式とピエゾ式)あります。同じように文章や写真を印刷していても、不思議なことに中で行われていることが全然別のモノというのが面白いですよね。 サーマル式は簡単にいうと沸騰現象(膜沸騰)を利用するのでインクの中に水が必要になります。ただし、構造が非常にシンプルにできるので高密度化に向いているというメリットがあります。瞬間的に数百℃まで加熱できるヒーターを時間的に細かく制御できる技術は素晴らしいと思います。 サーマル式 一方でピエゾ式は電圧を加えると変形する圧電素子(ピエゾ素子)を利用することで複雑な波形制御が可能な方式です。つまり、液滴を大中小などと打ち分けることもできるのです。また、水が含まれないインクも使用できるというメリットもあります。ただし、構造上ある程度の圧力を発生させるにはピエゾ素子との面積も必要になるので高解像度には向かないと言われています。ただし、描画の方法を工夫すれば解像度を上げることは可能なので、リカバリーできる技 […]

インクジェット吐出に関わる物性値

【インク吐出評価サービス ブログ : 4】インクジェット吐出に関わる物性について

IJ技術を中心に様々な方々とやり取りさせていただいております。紙への印刷にて発展を遂げてきたインクジェット技術ですが、様々な液体をインク化して産業的に利用しようとする動きが活発であることを実感しています。 インクジェット技術に長い年月を携わってきた方や、これからインクジェット技術を活用したいと希望する方もいらっしゃいますし、しかもお客様が描画したいインクは多種多様であるため、私も学ぶことが多い機会となっています。 評価した様々なインク インクジェット吐出評価では、インクをご提供して頂き、エプソン製のPrecisionCoreヘッドにて評価を行います。液体としての特性とインクジェットヘッドとのマッチング適性があるかという観点で評価を行うことになります。 まず初めに挙げられる大切な物性は粘度 [mPa·s]です。 当社で使用しているインクジェットヘッドは 10mPa·s までの粘度領域に適性があります。それ以上になる場合も波形調整などで対応することが可能かもしれませんのでご相談ください。一般的にはレオメータなどの計測器にて、あるせん断応力を受けた時の物性値として計測されます。インクジェット […]

バイオセンサーと酵素:AMC始動(4)

エレファンテック杉本です。 いやー、思ったような論文ってスムーズにみつけられないですよね。今回は、バイオセンサーの製造において、検出する対象の物質と反応する酵素が複数必要な場合を紹介しようと思ってたんですが、今回ピックアップする実例が酵素ではなく、抗体になってしまいました。しかし、ここで酵素と抗体って何が違うんだろうかという点は重要だと思ったのでまず、その点について調査してみました。 下記の資料などがわかりやすかったのですが、機能性タンパク質というカテゴリーの中に、酵素も抗体も入ってるんだなと。またその機能仕方によって、分類されているのだとよく理解しました。 ・http://www2.huhs.ac.jp/~h990002t/resources/downloard/14/14biochem1/2014functionalprotein.pdf ・https://www.sciencedirect.com/topics/medicine-and-dentistry/enzyme-antibody このsciencedirectのリンクの記事にある、”Principles of Regen […]

【AMC インタビュー :1(後編)】Panasonic 中西さんに伺う、AMC への期待

Panasonic 中西さんに伺う、AMC(Additive Manufacturing Center)への期待 インタビュー記事(後編)です。 ※この記事は、前後編の2回にわけてお届けしています。前編では「新しい AM 技術で勝者になるのは誰なのか」を中心にお話を伺いました。後編もアツイ展開が続きます。 エレファンテックを知っていただいたきっかけをお聞かせください。 (杉本) では元の質問に戻って、ここはさくさく消化しちゃおうと思いますけれども、エレファンテックって最初にどこで知っていただいたんでしょうかという。 (中西) 元々はAgICという会社だったときには、私が関わっていた前の材料企業をやってきたときから、導電性のそういう回路配線材料というところをやっている部門をちょっと見ていたときがあったので、そのときに企業(AgIC)のことは知っておりました。具体的にP-Flexとかそういうものに出合ったのは、やっぱりMTRL(ロフトワーク)に関わったところから一気に深くなったというのは間違いないかなとは思っています。 2018年9月にMTRL KYOTOで催されたElephantechの […]

【AMC インタビュー :1 (前編)】Panasonic 中西さんに伺う、AMC への期待

AMCへの期待について、各方面で活躍されていらっしゃる方にホットなお話しを伺うインタビューシリーズです。 第一回目のゲストはPanasonicの中西多公歳さんです。中西さんとは昨年9月に「HP 3D Printing and Digital Manufacturing Center of Excellence」をいっしょに視察し最先端のAdditive Manufacturingを肌で感じてきました。 MTRL TOKYOでの視察レポートのイベントの様子はこちらです。 今回は、Additive Manufacturingの社会実装を日本でどう進めるか、どう進んでいきそうか、お話を伺いました。 ※この記事は、前後編の2回にわけてお届けします。 中西 多公歳さん パナソニック株式会社 インダストリアルソリューションズ社, 電子材料事業部 事業開発センター 事業企画部 事業開発課 課長 1982年大阪府生まれ。 中間機能材料専業メーカーにおいて、新素材開発、製品開発、新事業企画、マーケティング、海外営業など、複数の職務を経験。数多くのプロジェクトをマネージメント、特に、事業立ち上げの上流工程 […]

電気化学センサー

バイオセンサー:AMC 始動(3)

さて、前回、本当にバイオセンサーを製造するのにインクジェットって役に立つのか、みんながなんて言ってるか調べてみますねということで終わりました。その話題に入る前に、一つ最近あった、私のボケたストーリーを共有しようと思います。 血糖値センサーにおける酵素の正体 このバイオセンサーって、実際に何に使われてるんだろうと調べたんですが、本当に色々あるものの、身近というか、ユーザーが多いのは血糖値のセンサーだということがわかってきました。私の周りにも、糖尿病でこの血糖値センサーを使われている方がいたのですぐにどれのことを指しているのかわかりました。下記画像は、よくAmazonでも入手できる血糖値センサーです。こちらは2極ですね。機械に刺さるところは3極あるのですが、大抵2つはすぐに短絡するようになっていて、センサーストリップがちゃんと機械に刺さったかどうか確認するための工夫のようです。こちらの特許を読むとそう書いてあります。 また、弊社には3極の電気化学センサー自体はありまして、下記のセラミックの上に金電極と、銀塩化銀電極が形成されているものがそれにあたります。 このDropSens社のポテンショ […]

【IJ実験室 : レモンを吐出してみよう(1) 】リトマス紙にレモン汁を描画してみよう!

さっそく通販で市販の100%🍋レモン果汁🍋を購入してみました~ ん?!やはり100%のレモン果汁は沈殿物がありますね。 インクジェットのノズルは数十µmと小さいためこの明らかな沈殿では詰まってしまいそうなので・・・ろ過します! 本来ならフィルターを使ってサッとろ過したいところですが、より身近なやり方を今回してみようと思い、懐かしきろ紙でろ過をしてみようと思います。 ・・・2時間かかりました( ;∀;) その甲斐あってかしっかりろ過できました!目で見ても分かる↓ 今回使用したろ紙は保留粒子5µmでした。なので、5µmより大きい粒子は除去されていてインクジェットのノズル(数十µm)に通過可能なレモン液になりました! さて、ではこのレモン液を使って描画します。 光沢紙に描画してみましょう。 描画中・・・ 描画結果 左:レモンの絵 右:グラデーション 見えない;光の加減で何とか見えるレベルでした。まあ、色の薄い液体ですから仕方ないですかね・・・ 皆さんご存じの通りレモンは酸性(pH2.1)なのでリトマス紙は青→赤に変化しますよね。なので次はリトマ […]

身近なものを描画して分析してみよう

【IJ実験室 : 身近なものを描画して分析してみよう】

自己紹介 はじめまして。板倉と申します! 主に私はR&D用インクジェット(IJ)装置で実験やインクの評価を行っています。 「インクジェット装置」と言ったら「専用のインクカートリッジを入れて印刷・・・」なんてイメージがあると思いますが、このR&D用インクジェット装置は粘度等一定の条件をクリアしていれば専用のインクでなくても描画が出来てしまうんです!だから、レモンとか醤油とか私たちの身近な液体も描画出来ちゃうんです!! 料理のトッピングもプリンタでできたら楽しいって思いませんか? そんな特性を活かして「身近なものを描画して分析してみよう!」そんなことをテーマに実験を今後お伝えしていければなと思っています。 レモンをリトマス紙に描画したり、醤油を目玉焼きに描画したりとかお掃除グッズを描画してそこだけ汚れがとれるとか・・・え?分析してないって?ちゃんと分析して絶妙な味の濃度で描画したり、どのくらいの塩分濃度とか等、分析もいたしますよ!!こうご期待! 身近なものを描画して分析する! そんなR&D用インクジェット(IJ)装置をより知りたいと只今絶賛インクジェットの猛勉強中! […]

紙で折った鶴を自力で飛ばそう!

【IJ実験室 : 紙で折った鶴を自力で飛ばそう!(1) 】

 初めまして、こんにちは。今回、インクジェット実験室担当になった田中です。ここではR&D用インクジェット装置を使った物作りをしていきます!  私は東京藝術大学工芸科に所属しており、普段は金属素材を中心に扱った物作りをしています。銅板叩いたり合金を作ってジュエリーを制作したり…インクジェットとは縁のない環境で制作していますが、R&D用インクジェット装置や機能の詳しい話を聞いて、組み合わせたら面白いモノが生まれるかもしれない、インクジェットについてもっと知りたいという思いを抱きました。R&D用インクジェット装置については素人同然なので、疑問に思ったことは社内の技術者齊藤さんに相談しながら進めていきたいと思います!  さっそくですがみなさん、R&D用インクジェット装置ってご存じですか?これは名前のとおり、エプソン社製の様々な研究や技術開発をするプリンタなんです!インクで絵を描いたり、インクの吐出状況を調べたり…いろんなことができます。 このR&D用インクジェット装置を使って、紙に文字や画像を印刷する従来の使い方だけではなく、新た […]

Ag/AgCl 電気化学センサー

AMC 始動(2)

エレファンテック杉本です。 前回の「普段から様々な論文を読むのですが、相変わらず家庭用プリンターをハックして様々なチャレンジをしている研究者の皆さんのチャレンジの中にあるキーワードが目立つことに気づきます。それがバイオセンサーだったのです」という話からの続きです。 そのバイオセンサーの論文たちですが、よく調べてみると、まずすぐに理解できたのが電極をカーボンや銀のペーストで印刷して多くの人は作っているが、インクジェットでそれを作ることができそうだぞということがわかりました。そこでまずはじめたのが電気化学センサー製造サービスです。よく考えると、もちろん金などのペーストやインクを塗ってもいいんですが、弊社はめっきの技術があるので、金めっきなども組み合わせるといろんな価値を提供できるんじゃないかと思ったんです。 バイオセンサー向けの電気化学センサー ところで、そのバイオセンサー向けの電気化学センサーという言い方をしている金属電極ですが、ものにもよるのですがたいてい3極あります。作用電極、参照電極、対極の3本です。これらの仕組み、特に参照電極の仕組みなんか気になると思いますが詳しい解説は別の記事 […]

斉藤さん

【インク吐出評価サービス ブログ : 3】インクジェット技術担当紹介

 エレファンテックのアディティブマニュファクチャリングセンター(以下AMC)にて、インクジェット技術全般を担当しております齊藤です。 インクジェット技術担当 齊藤  縁あって今年の4/1よりエレファンテックに仲間入りさせていただきました。 私の趣味の一つにDIYがあるのですが、道具さえ揃っていれば、人が作れるものは家だって何だって作れると思っており、これまで我が家の棚や靴箱、自転車置き場などを作ってきました。そんな考えだったために、エレファンテックの新しいものづくりを立ち上げると言うミッションに非常に興味が沸いたと言うのも仲間に加わった理由の一つです。この先、どのような新しいアディティブマニュファクチャリング(以下AM)技術に関わりながら、環境に優しいものづくりを進められるのか私自身もワクワクしています。  もともと私はインクジェット技術に携わってきて、IJ技術の知見を深めるために日本画像学会などのイベントやセミナーには積極的に参加しておりました。実はその学会イベントで訪れたのがエレファンテックでした。インクジェット技術を製造プロセスに活用する研究は進んでいても、量産化まで実現し […]

最初のキックスターターの時の様子

AMC 始動(1)

エレファンテック杉本です。2020年4月にAMC(アディティブマニュファクチャリングセンター)を設立し、三井化学から出向いただいた川本氏にセンター長に就任いただき、新体制で皆さんに貢献していこうと動き出しました。 すでにリリースさせていただいたサービスにインクジェット吐出試験サービスがあります。こちらは、日本画像学会のツアーで弊社にお越しいただいたときに出会って仲間になった齊藤が皆さんとともに課題に取り組ませていただきます。 さて、そのAMCですが主に4つのテーマにフォーカスしております。我々の得意なエレクトロニクス、P-Flexでお客様からお声がけが多かったバイオセンサーを含むヘルスケア、以前 セメダインさんと挑戦したことがあるテキスタイル、そして三井化学さんも得意とするオプティクスの4つになります。これらは別々に分かれているわけでなく、クロスすることもあります。例えば、ヘルスケア分野も電極がまつわるものも多く、エレクトロニクスと捉えることもできると思います。今回は、エレファンテックがバイオセンサーにまつわるきっかけとなったストーリーを共有していきたいと思います。 これまでとこれから […]

R&D用インクジェット装置

【インク吐出評価サービス ブログ : 2】R&D用インクジェット装置を動画で紹介

エプソン製のR&D用インクジェット装置を動画でご紹介します。 この装置には、インク滴の飛行観察機能と描画機能が搭載されています。飛行観察機能は、カメラと光源を高速で制御することにより、ヘッドから吐出されたインク滴をリアルタイムに撮影することができます。より専門的な評価として、波形調整や電圧調整も実施可能な装置となっています。初回の吐出評価は基本的に無償で対応するサービスですが、専門性の高い評価や、描画評価などは別途相談させていただく形となっています。 インク吐出評価サービスでは、エレファンテックがエプソンのPrecisionCoreでインクジェット特性を評価することに加えて、最終的な量産化への道筋がイメージしやすくなるというメリットもあります。 エレファンテックが培った量産化へのプロセスを協業して立ち上げていくことで、持続可能な世界を一緒に作り上げていきたいと考えています。 動画より エプソン製のR&D用インクジェット装置の内部になります。中央に映っているのがインクジェットヘッドです。手前側にあるのが観察用のカメラで、奥側に光源があります。 ヘッドから吐出されたインク滴 […]

インク吐出評価サービス

【インク吐出評価サービス ブログ : 1】インクジェット特性と評価

エレファンテックではインクジェットを活用した製造プロセスにてFPC P-Flex®の量産化を進めています。インクジェットは必要なところに必要な分だけ配置することが可能で、環境にやさしく、デジタル的で造形自由度が高いのが特長です。つまり、アディティブマニュファクチャリングの工法としても、インクジェットは非常に相性が良く、様々な分野で活用が進んでいます。 インクジェットは非接触でインクを飛翔させ、所定の位置に着弾させ、描画する技術です。液体をある決まったサイズに分離し、飛翔させ、高精度に配置するには、インクジェットに適した液体特性を有してなければなりません。 一方で、インクジェットは非常に微小で高速に挙動するため、その特性を正しく高精度に計測する装置がないと言われており、インクジェット現象を正確に評価するためにはインクジェットヘッドを用いて実際に吐出させる方法が確実と考えられます。 そこで、エレファンテックとしてはエプソンの高性能で実績の豊富なPrecisionCoreヘッドを用い、インクジェット特性を下記の試験項目で評価するサービスを立ち上げました。 試験項目 項目の解説 初期充填性 イ […]

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